【製作レポート】宝塚歌劇の「デュエット曲」について
| 19:07 | Category:楽譜制作レポート, ブログ, テレビ・映画・ラジオ情報 |
はじめに
トップコンビが歌う華やかなデュエットは
宝塚歌劇でも大きな見どころの一つですよね
そんなデュエット曲をピアノソロアレンジする場合、
メロディーが2つに分かれる部分については
演奏が少し難しくなります
例えば、2人が同時に歌う部分で
オクターブ移動が連続したり、
音域が離れ過ぎる場合などが挙げられます。
そこで、ピアノ演奏をしやすくするために
音を取捨選択する必要があるのですが、
Fast Musicの楽譜は
原曲の美しいハーモニーを維持させながら
弾きやすさも考慮して、
そのバランスを細部まで工夫しながら
一音一音吟味して制作しております
Youtubeにアップしている参考動画では
メロディー演奏をパートごとに色分けしていますので
それぞれの動きを目で楽しんでいただければと思います
オススメのデュエット曲をご紹介!
◆私が踊る時
『エリザベート -愛と死の輪舞-』より、
トートとエリザベートのデュエット。
「自らの意思で生きる」というエリザベートと
「やがては死を選ぶ」というトートの互いの主張が
掛け合いで始まり最後はユニゾンで山場を迎えます。
終盤はボレロのようなリズムが使われており
堂々とした印象を与えます。
ピアノアレンジではその部分のリズムを
左手のアルペジオで表現しています
◆あなたこそ我が家
『スカーレット・ピンパーネル』より、
パーシーとマルグリットのデュエット。
結婚式のシーンで歌われる曲で、
実際に結婚式のBGMとして使用されるファンも
多いみたいですね。
寄り添ったり重なり合ったりする2つのメロディーが
互いの気持ちを表しているような美しいデュエット曲です。
最後の方(動画では2:05辺りから)でハーモニーが
「3度」→「2度」→「同(1)度」と近づいていく演出が素敵です
◆ME AND MY GIRL
『ME AND MY GIRL』より、ビルとサリーのデュエット。
幼馴染みの2人が歌う可愛らしくてハッピーな1曲です。
曲を聴くだけでも2人の楽しそうに踊る姿が目に浮かびますね。
ビルの歌い出しは短調で始まりますが、サリーが歌い出すと
長調に変わりパッと雰囲気が明るくなるのがとても巧妙です。
「タップのソロ部分をピアノでどう表現したか」という部分にも
ご注目ください。
◆バルコニー(愛の誓い)
『ロミオとジュリエット』より、
ロミオとジュリエットのデュエット。
バルコニーにいるジュリエットのもとに
ロミオが訪れるシーンの曲です。
2人のピュアな感情が曲調にもよく現れており、
シンプルですが転調を繰り返すことにより
高揚感が伝わってきます。
他の3曲に比べて難易度が少し低めですから
初心者の方にもぜひ挑戦していただきたいです。
おわりに
宝塚歌劇の楽曲については
たくさんのリクエストをいただいております
少しずつですがお答えできるように頑張ってまいりますので
気長にお待ちいただけると幸いです
引き続きリクエストよろしくお願いします
【重要なお知らせ】
「バルコニー(愛の誓い)」の演奏音源が
『BSフジ11時間テレビ2018 全国対抗!脳トレ生合戦!!』で
使用されます
宝塚歌劇団のショートドラマ内でBGMとして流れるそうです。
よろしければチェックしてみてください