釧路市丹頂鶴自然公園(北海道釧路市)
小学生の時、タンチョウ保護に関する本を読んで感想文を書いた思い出があります。
何を書いたか全く覚えていませんが
でも、いつか釧路の保護施設に行こうと決めて、今回ようやくその思いを
実現することができました
タンチョウは漢字で「丹頂」と書きますが、「丹」は赤系の色を意味し、
それが頭の「頂」にあるので「丹頂」と名づけられたそうです
鶴は古来より縁起物の象徴とされ、お寺の襖(ふすま)や屏風に描かれています。
実際この前、高野山「金剛峯寺」の大広間などに描かれた鶴を見たのですが、
その姿はタンチョウそのもの
(「金剛峯寺」の大広間などは撮影禁止のため、ご興味ある方は高野山へ)
日本では道東のみ生息するタンチョウですが、江戸時代までは日本各地で
見ることができたので、「タンチョウ=鶴」として昔から描かれてきたようです
しかし、明治になって数が激減。
大正時代には釧路で十数羽しか確認できなくなるまで減ってしまいます
そんな状況から保護活動が始まり、昭和33年には「丹頂鶴自然公園」で生態調査が開始。
その10年後に人工ふ化を成功させて以降、順調に数を増やし、
現在は1450羽まで増えたそうです
しかし、広い湿原などで過ごすタンチョウを見つけることはなかなか困難
(私は偶然、中標津町の開陽台展望台付近で見ることができましたが)
冬季なら、早朝の雪裡(せっつ)川に架かる「音羽橋」や
給餌場の鶴見台に行けば見ることができますが、
それ以外の時期で確実に見るなら「丹頂鶴自然公園」がオススメです
数が増えた現在でも数十羽が飼育され、子育てする姿などが見学できます
園内にはツガイごとに分けられたいくつかのオリがあり、
そのオリの柵には写真撮影用の穴が設けられているのは嬉しいところ
ヒナの天敵「キツネ」対策として柵が設けられていて、オリの天井はありません
なので、タンチョウは自由にオリの外に出ることが可能なのですが、
現在は鳥インフルエンザ対策で羽を切って飛べないようにしているんだとか
その一方で、カラスやアオサギがエサを狙ってやって来て、
それに威嚇するヒナの鳴き声が園内に響き渡っていました
「釧路市丹頂鶴自然公園」の場所はコチラ。釧路空港の隣りにあります
記念につま楊枝置きを買わせていただきました
また、冬季の生息地として有名な「音羽橋」や「鶴見台」に加え、
「日本野鳥の会」がタンチョウの保護活動拠点としている
「鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ」の場所はコチラ。
「鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ」は丹頂保護で尽力された伊東良孝氏(故人)が
給餌場として活動されていた場所で、現在もエサが少なくなる冬季に給餌場と
なっているようです
冬季は求愛ダンスなどを見ることができるので、機会があれば見に行ってみたいです