核兵器の悲惨さを伝える「広島平和記念公園」
最近、外国人が選ぶ人気の観光スポットとして、第2位に選ばれた広島の『平和記念公園』。
今月行われる「伊勢志摩サミット」に合わせて
アメリカ・オバマ大統領が初めて訪問することも決定し、大変注目されています。
今から約70年前の1945年8月6日、午前8時15分。
人類史上初の核兵器が広島で使用されました。
アメリカのB-29爆撃機「エノラ・ゲイ」が上空9862mから
「T」の形をした「相生橋」に目がけてウラン型原子爆弾を投下。
風で東方向に流され、現在の「島外科内科」という病院の上空600mで炸裂しました。
当時の写真を掲載した案内板が病院横にあります。
爆発から1秒後には直径280mの火球となり、
爆心地付近の地表温度は3000~4000℃に達しました。
その強烈な熱線により、半径3.5km以内にいた人は火傷を負い、
特に1.2km以内では体の内部まで焼かれ、多くの人が亡くなりました。
資料館で保存・展示される、爆心地から260m離れた銀行前の階段。
この階段で銀行の開店を待っていた人が被爆。
強烈な熱線によって、建物が白っぽく変色する一方、
人の影になった部分は元の色のまま残りました。
いまだに身元ははっきりしていないようですが、大火傷を負って亡くなったとされます。
続いて、強烈な熱線の後に猛烈な爆風が街を襲いました。
爆心地付近では風速が300m/s以上、力に換算すると
1平方メートルあたり20トンの衝撃となり、多くの建物が破壊されました。