【日本神話をめぐる旅9】少名毘古那神と御諸山

前回は「須佐之男命スサノオノミコト」の試練を乗り切った「大穴牟遅神オホナムヂノカミ」が兄神たちを倒し、
地上世界「葦原中国あしはらのなかつくに」を統一しました。

そして、名前を「大国主命オオクニヌシノミコト」に変えて地上の国造りを進めていきます。

ある日、出雲の「御大岬みほみさき」(現在の島根県の美保関)で、
天之羅摩船あまのかかみぶね」(ガガイモの殻の船)が漂着していました。

島根県の最東端にある美保関灯台。

美保関灯台

その船に小さな神様が乗っていたのですが、しゃべることができない。

そこで、物知りの神様「久延毘古命クエビコノミコト」に聞いてみると
神産巣日神カミムスビノカミ」(第2回参照)が生んだ「少名毘古那神スクナビコナノカミ」だと教えてくれます。

そこで、「神産巣日神カミムスビノカミ」に「少名毘古那神スクナビコナノカミ」について聞いて見ると、
「あまりに小さい神様だったので、生んだ時に指の間からこぼれ落ちてしまった。」
と言います。
加えて「大変優秀な神様なのであなたの国造りに役立つだろう。」と告げられます。

ちなみに、「少名毘古那神スクナビコナノカミ」は「一寸法師」のモデルで、
医学、経営、産業、航海などの神様として、各地で崇拝されています。

大国主命オオクニヌシノミコト」はそんな小さく優秀な神様に補佐してもらい、国の発展・開発が進みます。

ところが、国造りの途中で「栗」のクキの弾力によって
出身地「常世国とこよのくに」(海の彼方にある国)に飛んでいってしまい、
「大国主命」は大変落ち込みます。

すると、海からやって来た光り輝く玉が現れ、
「私が居たから国造りをすることができたのだ。」と言われます。

「大国主命」は「あなたは誰ですか?」と尋ねると、
「私はあなたの幸魂サキミタマ奇魂クシミタマである。」と答えます。

この出来事をモチーフにした像が「出雲大社」の境内にあります。

大国主命の幸魂(サキミタマ)と奇魂(クシミタマ)の像

幸魂サキミタマ奇魂クシミタマ」とは「一霊四魂いちれいしこん」という神道の独特な考え方の中で、
「四魂」のうちの2つを指します。

四魂しこん」は以下に示す4つの魂のこと。

和魂ニギミタマ
親しみ交わる力。平和や調和を望む親和力の強い人は和魂が強いとされる。

荒魂アラミタマ
勇猛な行動力、忍耐強く努力する力。行動力があり、外向性の強い人は荒魂が強いとされる。

幸魂サキミタマ
人を愛し育てる力。思いやりや感情を大切にし、
相互理解を計ろうとする人は幸魂が強いとされる。

奇魂クシミタマ
観察力、分析力、理解力などの知力。真理を求めて探究する人は奇魂が強いとされる。

これら4つの魂を「直霊ナオヒ」と呼ばれる一つの霊によってまとめられ、
それが天と繋がっているとされています。

「大国主命」の「幸魂サキミタマ」と「奇魂クシミタマ」は、自分たちを
「大和の三諸山みもろのやまに祀ってもらえたら国造りは順調に進むだろう。」と言い、
現在の奈良県桜井市「三輪山みわやま」に祀られることになります。

三輪山

こうして、「大国主命」は新たな協力者(自分自身ですよね。)を得て
国造りを再開し、順調に進めていきます。

ということで、今回のお話はここまでですが、
関西最強のパワースポットとされる「三輪山みわやま」をご紹介しておこうと思います。



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