阪神淡路大震災の記憶「野島断層保存館」(兵庫県淡路市)

阪神・淡路大震災から今年で21年目を迎えます。

あの日、最初に飛び込んできた「横倒しになった高速道路」の映像や、
犠牲者の数が刻々と増えて、時間とともに恐怖が増していったことは
今でも忘れられません。

そんな「阪神・淡路大震災」の記憶を今に遺す場所があります。
それが北淡震災記念公園にある「野島断層保存館」です。

野島断層保存館

エントランスには横倒しになった高速道路を再現するオブジェがあり、
資料映像なども展示され、あの日の恐怖が蘇ります。

野島断層保存館

野島断層保存館

野島断層保存館

また館名の通り、地表に出現した野島断層が保存されていて、
マグニチュード7.3のエネルギーを生んだ大地の裂け目を見学することができます。

野島断層保存館

野島断層は、東側(大阪側)が約50cm以上の隆起と
100cm以上の横ずれが生じました。

野島断層保存館

その結果、水路が破断したり、あぜ道がズレるなどの状態に至りました。
(いずれも、写真奥が断層東側。)

野島断層保存館

野島断層保存館

また、震災では多くの方が火災で亡くなりました。

特に、長田区の火災は消防隊の消火能力を超える大規模火災となり、
町の大部分を消失しました。
しかし、そんな火災に耐えた防火壁が「神戸の壁」として、この地に保存されています。

神戸の壁(野島断層保存館)

この壁を見ていると悲しい話を思い出しました。

家の下敷きになった大学生を助けようとしているところに火の手が。。。
その大学生は救助してくれる人に逃げるよう促し、そのまま焼死されたそうです。

そんな辛く悲しい出来事と共に、多くの犠牲を払ったことは忘れられません。

他にも、震災当時のまま保存された家屋や、震度7を体験できる施設などがあります。

野島断層保存館

野島断層保存館

野島断層保存館

場所はコチラ。震源地となった明石海峡近くで、淡路島北部の海沿いにあります。

そういえば、最近のサイクリングブームで
海を眺めながら淡路島を1周することが流行っているそうです。
「阪神・淡路大震災」では津波被害が無かったため、防潮堤が造られることはなく、
景観が維持されたことが今の人気につながっています。

一方、北海道の奥尻島沖で発生した「北海道南西沖地震」では巨大津波が発生し、
大きな被害を受けて巨大防潮堤が造られました。
しかし、島の景観が一変し、観光客が激減。過疎化が一気に進みました。

そして今、「東日本大震災」では広範囲に津波被害を受け、
巨大防潮堤が造られようとしています。
美しいリアス式海岸の景観が失われることは、
もしかすると奥尻島と同じ運命をたどるかもしれません。

特に私はカメラが趣味で、美しい景観が見たくて地方を旅するのですが、
その景観が失われるとすればとても残念なことです。


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